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【天使大学 英語】
問題1は昨年同様、発音・アクセントの問題。
問題2は、対話文完成の問題の中で文法・語法、熟語、口語表現等の知識を問う4択問題が10問だった。
問題3は、対話文中の語句整序問題で、基本的な動詞の語法や、重要構文の語順などをしっかり押さえておく必要がある。
問題4は、人間が利己主義を超越して、生物圏と調和のとれた共存に向かうべきであることを述べた長文問題であった。形式は昨年とほぼ同じで、内容一致問題において7つの選択肢から3つを選ぶ形式も昨年と同じであるが、やや選択しにくいものが見受けられた。
問題5は、小麦の歴史に関する英文で、難易度は標準的であった。
問題6は「まとまりをよくするために取り除いたほうがよい文」を選択する問題で、昨年同様、選択肢の数は3つだった。題材は高校生がソーシャルメディアを責任をもって使用するためのガイドラインに関する英文。
全体的に、形式は昨年と大きな違いがなかったが、長文の総単語数がやや増加した。英文は特に大問4が読みにくく、選択に悩んだ受験生も多かったのではないかと思われる。
【天使大学 数学ⅠA】
問題の量は例年通りで、大問が4つ、それぞれの大問に3~5つの小問があった。
概ね問題1~問題3が数学Ⅰ、問題4が数学Aからの出題だった。昨年は大問1の中に数学A「整数の性質」からの出題があったが、今年は数学Aからの出題は問題4の確率だけとなった。全体の難易度は昨年よりやや易。
問題1
例年に比べて解きやすい問題が多かった。問1の因数分解も見たことがある、と感じた人が多かったのではないかと思う。問5では「データの範囲は5」という条件を見落とすと答を1つに絞れないので、問題を注意深く読むことが必要であった。
問題2
問1は要するに連立方程式を解く問題なのだが、3つの文字のうち、1つの文字を使って他の2つの文字を表す、という作業にとまどった人がいるかもしれない。問3はx軸との交点の座標を求めてaを決定する、という方法もあるが、それはめんどう。問題文にあるように、放物線の「対称性に着目」することができれば簡単に答を求めることができる。
問題3
問1、問2は、考え方として難しいものはないが、計算がややめんどうだった。問3は2つの三角形と、2つの外接円の図を描くことができれば解決することができる。
問題4
くじをAから引くのかBから引くのかを確認し、落ち着いて作業を進めていけば答を求めることができる。問2「2回だけ当たりくじを引く確率」を求める問題では余事象の考え方を使うこともできる。昨年に引き続き、問3で条件付き確率の問題が出題された。
【天使大学 国 語】
――前年度よりも総字数は減少したが、全体的に平易であった昨年よりも難化した――
出典
一 八木沢敬『ときは、ながれない 「時間」の分析哲学』
二 鈴木一義「日本のものづくりの源流――田中久重に学ぶ」『高校生のための人物に学ぶ日本の科学史』
「問題一」は視覚によっては直接知覚できない時間の存在をいかに説明するかについて論じた文章であった。総字数は約4000字で昨年よりも1000字程度減少している。漢字の読み、空欄補充、傍線部に関する内容把握問題、全体の内容に関する問題という出題傾向は例年通りであった。共通テストで頻出の、文章の表現や展開の特徴に関する問題(問九)の出題は天使大学入試では新傾向といえる。問九を解くためには傍線部前後だけではなく、全体の論理展開を把握する必要があった。この他の問題については解答の根拠が明確な問題が多かったものの、問六は答えを一つに絞ることが難しい。傍線部B「最良の説明への推論」については、直前で複数の説明を比較していること、さらに続く二つの段落で「時代によってことなる」「どちらが『よりよい説明』かは当の状況にかんする適切な情報……に左右される」とあることから、〈絶対的ではなく比較によってきまる性質〉という意味の①「相対性」を正解とした。しかし、⑤「再帰性」も〈必要に応じて修正するさま、同じ構造を繰り返しあてはめることができる性質〉という意味がある点で本文の条件と合致するため、明確な誤りとはいえない。問七は④と⑤で迷うところであるが、④は「常に間接的なものだ」が明確な誤りである。
「問題二」は欧米以外で日本だけが翻訳によって母国語で最先端の科学技術を行ってきたことについて論じた文章であった。総字数は約4100字で、昨年よりも700字程度減少している。漢字、接続語、空欄補充、脱文補充、傍線部に関する内容把握問題などが出題されたのは例年通りである。「問題一」に比べて平易な問題が多いため、正答率は高かったであろう。ただし、問六はやや難。単に本文の言葉を追うだけではなく、内容を抽象化する必要がある問題であった。傍線部B直前の内容を踏まえて〈具体的な事例から一般的な判断を導いている〉ことに気づくこと、なおかつ「帰納的」という言葉の意味を理解している必要がある。
全体として昨年度よりは難度が上がったものの、答えの根拠がはっきりしている問題が中心であったため、合格のためには高得点が必要になるであろう。
【天使大学 理科 生物基礎】
【難易度は昨年並み】
例年と同じくすべて選択式の問題であった。問題の難易度自体は昨年よりも若干易しくなっているが,個数指定のない『すべて選べ』形式の設問が多く,総合的に判断して昨年並みとした。また,計算問題(と言えるかどうか疑問ではあるが)が1問しか出なかったことも特筆すべき点である。
問題1:生物の多様性と共通性に関する問題で様々な生物の細胞の比較やミトコンドリアにおけるエネルギー産生の流れなど,基本的な問題であった。
問題2:遺伝子とそのはたらきに関する問題で,DNAの複製と遺伝情報の発現に関する基本問題であった。
問題3:体内環境に関する問題で,血液の循環や自律神経系,内分泌系などに関する基本的な知識問題であった。
問題4:生態系に関する問題で,植生の遷移や被食者と捕食者の個体数の増減に関する基本問題であった。
昨年度の受験者平均が約80点であるので,似たような平均点になると思われる。
(受験者平均では良い結果にはならないということである。)
【天使大学 理科 化学基礎】
小問数は昨年の57からわずかに増え、一昨年と同じ61となった。また、計算問題の数は昨年より減少して全体の2割程度となった。例年同様簡単な知識問題も多く、計算問題も手間のかかるものは減ったため、全体的には昨年よりやや易化していると言える。全体の傾向としては、例年同様難易度の高いものは少ないが、問題数はかなり多い。したがって手数のかかる問題を後回しにするなどの工夫は必須である。また、過去問と似たような題材からの出題も例年見受けられるので、過去問の研究が良い対策になると考えられる。